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2016年2月

2016年2月23日 (火)

長期停滞論

2016年日本経済は急激な株安、円高の流れで始まった。

この急速な変動を抑えるために日銀は、

マイナス金利という異例の政策を導入したが、

その効果は1週間と続かず、株安、円高の流れは変わらなかった。

その結果、日銀の、そして世界の中央銀行の、

金融緩和による景気刺激策は限界にきているのではないか、

という疑念が市場に広がっている。

そこで、にわかに再注目されて来ているのが、

2014年1月に執筆された元米国のサマーズ元財務長官の

「先進国の長期停滞論」である。

その趣旨は、リーマンショックから4年間経過しても、

米国では大規模な金融緩和が行われ実質金利がマイナスにもかかわらず、

GDPの水準が潜在GDPを下回っていて(需要不足)

勤労者の所得が回復していないという、

全くもって、今の日本経済の状況を予言しているものなのである。

つまり先進国でいくら金融緩和をして投資を促進しても、

先進国内では新たに大きな需要を作り出すことはできず、

余った資金は、持続不可能なほど早いスピードで

膨張する市場を求めて溢れ出すということなのだ。

米国の金融緩和(QE)で溢れ出した資金は、

シェール革命や中国や新興国に急激に流れ込み、

持続不可能なスピードでそれらの市場はバブル化した。

それらの市場の成長が無限に続くことはなく、

今、バブルがはじける懸念が高まってきている。

米国の対外債務は800兆円を超え、

リーマンショック時よりはるかに膨張してしまっている。

なにかのバブルの崩壊が引き金になって、

もしも大規模な金融危機が起これば世界の経済に、

予想もつかない大変な影響が起こるだろう。

今週G20が開かれるようであるが、

このような現実を見つめて、

先進国の経済成長という幻想を捨てて、

自国の通貨安、自国の株高対策という我欲を捨て、

持続可能な世界経済の安定運営へ向けて、

ヘッジファンドの行き過ぎたマネーゲームの規制を含めた、

グローバルな対策を打ち出せることを強く願っている。

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